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【国試対策】精神疾患の肝!統合失調症についての重要事項まとめ

ど^^も。

今回は、【国試対策】統合失調症についての重要事項まとめ

について紹介していきたいと思います。

 

統合失調症は日本で約80万人もの患者がいるという報告もあるくらい、よくある疾患です。

発症は10代から30代が多く、10代後半から20代にピークがきます。

女性よりも男性の方がやや多いとされています。

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統合失調症の主な病態・症候

自我の異常

させられ体験(思考吹入・思考干渉・思考奪取・思考察知・思考伝播)

このさせられ体験が一番重要な症候である。

なお、記憶障害は伴わない。

 

対話式の幻聴

幻視や幻嗅もあるが、幻聴が最も多く、特徴的。

 

ブロイラーの4A

連合弛緩(優柔不断のめちゃくちゃすごいやつ、接続詞が分からなくなる)・自閉的・感情鈍麻・両価性

 

統合失調症の大脳生理学的な見方

ドパミンレセプターとセロトニンレセプターがUPしていることが、脳SPECTを用いることで判明してきた。

 

ドパミンレセプターUP

ドパミンレセプターがUPすることで、統合失調症の陽性症状(幻聴など)が起こる。

これをブロックするのが、ハロペリドールクロルプロマジンなどの定型抗精神病薬である。

 

セロトニンレセプターUP

セロトニンレセプターがUPすることで、陰性症状(閉じこもりなど)が起こる。

 

ドパミンレセプター・セロトニンレセプター両方をブロックするのが、リスペリドンクエチアピンなどの非定型抗精神病薬である。

 

シュナイダーの1級症状

シュナイダーの1級症状があれば、統合失調症から考える。

主なものは、

話しかけと応答の形の幻聴・自己の行為を批評する声の幻聴・身体への影響体験・思考奪取・考想伝播・妄想知覚などである。

 

一次妄想

一次妄想の主なものとして、妄想気分・妄想知覚がある。

妄想気分とは、周囲がなんとなく意味有りげで不気味と感じること。

妄想知覚とは、正常な知覚に特別な意味づけがされ、それが強固な確信となり訂正が不可能であることを言う。

 

抗精神病薬の副作用

抗精神病薬の作用の一つに、ドパミンレセプターの作用の阻害があるので、パーキソニズムの副作用は避けられない。

本物のパーキンソン病にはLドーパなどを用いるが、薬剤性パーキソニズムには抗コリン薬(アキネトン)などを用いる。

また、悪性症候群にも注意しなければならない。

体はガチガチにこわばり、高熱と意識障害をきたす。

治療は補液とダントロレン(筋弛緩薬の一つ)である。

 

統合失調症の検査

質問紙法(yes noで答える)のMinnesota多面人格検査(MMPI)。

この検査は免許を取るときにも行われている。

投影法(yes noで答えられない)のRorschachテストがあり、これらはスクリーニングに有効である。

 

日本の医師が作った、簡易精神症状評価尺度(BPRS)は症状がどれくらい進行しているのかを定量化し、客観的に評価しようとするものである。

 

また統合失調症の患者に対して、精神分析療法は禁忌である!!