【CBT試験・国試】頻出! 主な先天性心疾患の病態や症状
ど^^も。
今回は、
【CBT試験・国試】頻出! 主な先天性心疾患の病態や症状
を紹介していきたいと思います。
今回は、先天性心疾患の中でも、頻度が高いBEST5を挙げました。
心室中隔欠損症(VSD)・肺動脈欠損症(PS)・心房中隔欠損症(ASD)・Fallot四徴症・動脈管開存症の5つです。
先天性心疾患とは?
先天性心疾患とは、心血管系の発生過程で構造異常が生じ、出生後の血行状態が異常となる症候群のことです。
新生児に最も多いのは、心室中隔欠損症(VSD)です。
主な先天性心疾患
心室中隔欠損症(VSD)
先天性心疾患の中で、約57%を占めます。
VSDは、小〜中欠損の場合と大欠損の場合とで症状が異なります。
VSDの特徴は、収縮期逆流性雑音が聴診所見としてみられる点です。
病態は左→右シャントです。
小〜中欠損の場合
症状は基本的にありません。
中欠損以上の場合は、聴診で第3〜4肋間胸骨左縁に全収縮期逆流性雑音を聴取します。
自覚症状や心不全症状がなければ経過観察で大丈夫です。
また、小欠損の多くは2歳までに閉鎖します。
大欠損の場合
乳児期早期より、多呼吸・哺乳困難・体重増加不良・発汗などが起こります。
乳児期早期に死亡してしまうこともあります。
生存例では、Eisenmenger化・心不全などに移行する場合もあります。
治療法としては手術が必要です。
肺動脈狭窄症(PS)
先天性心疾患の中で約10%を占めます
先天的に肺動脈に狭窄があるため、右心系の圧負荷が増大する病態です。
PSは心雑音で発見されることが多く、収縮期駆出性雑音が聴診できます。
軽症の場合は、経過観察で良いですが、中等症以上では、経皮的バルーン肺動脈弁形成術(PTPV)を行います。
心房中隔欠損症(ASD)
先天性心疾患の中で約5%を占めます。
病態は左→右シャントです。
幼児期や学童期に発見されることが多く、30〜40歳代以降に心不全症状が出現します。
聴診でII音の固定性分裂・相対的PS(収縮期駆出性雑音)が特徴的です。
軽症では無治療なことが多いです。手術必須例では、最近日本でもカテーテル治療が行われるようになりました。
Fallot四徴症(TOF)
先天性心疾患の中で約5%を占めます。
四徴とは、肺動脈狭窄(PS)・心室中隔欠損(VSD)・大動脈騎乗・右室肥大の4つです。
新生児期以降よりチアノーゼが起こり、生後2〜3ヶ月頃から無酸素発作が起こります。
チアノーゼはきたしますが、心不全はきたしません。
一期的に根治手術、あるいは二期的に姑息手術の後で根治手術を行います。
動脈管開存症(PDA)
先天性心疾患の中で約4%を占めます。
胎児期の動脈管が残っているために、大動脈血の一部が肺動脈に流入することによって起こる病態です。
聴診では連続性雑音が特徴的です。
女性に多く、成人まで無症状で経過することも多いです。
動脈管が自然閉鎖する確率は低いため、外科的治療が必要なことが大半です。
これらの記事はこちらの参考書を元に作りました。
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