【CBT試験•国試】頻出! 〜心筋疾患の分類と病態生理〜
ど^^も。
今回は、
【CBT試験•国試】頻出! 〜心筋疾患の分類と病態生理〜
を紹介して行きたいと思います。
心筋疾患とは、名前の通り心臓の筋肉に起こる疾患です。
分子遺伝学の発展によって心筋症の原因が解明されてきました。
今後も新たな治療法が見つかるかもしれません!
心筋症とは?
心筋症とは、心機能障害を伴う心筋疾患と定義されています。
代表的な心筋症として、拡張型心筋症(DCM)・肥大型心筋症(HCM)・拘束型心筋症(RCM)があります。
拡張型心筋症(DCM)
心筋の変性疾患であり、心室の形態は左室の拡張です。
病態生理は、心室の収縮不全であり、左室内腔が拡張し、うっ血性心不全を起こしやすいです。
症状としては、動悸・呼吸困難が見られます。
40〜70歳代の男性に好発します。また、25%〜30%が家族性です。
合併症として、僧帽弁閉鎖不全症・不整脈・血栓塞栓症が起こりうるので、予防や治療が重要です。
原因が不明なため、根本的な治療は心臓移植のみになります。
肥大型心筋症(HCM)
心筋の変性疾患であり、左室or右室心筋の心肥大により左室拡張能の低下、不整脈をきたします。しばしば、非対称性中核肥大が見られます。
約半数は家族内発生し、突然死の危険性が高い疾患です。
症状としては、胸痛を訴える患者が非常に多く、他には、めまい・失神・呼吸困難・動悸などがあります。
これらの症状は、酸素需要が増大する労作時に出現しやすいです。
病理組織像では、錯綜配列(無秩序な心筋線維の配列のこと)が特徴的です。
突然死の危険があるので、基本的に激しい運動は禁止です。
基本的にHCMは非閉塞性であるので、肥大型心筋症といえば非閉塞性を指します。
左室流出路狭窄があるものは特に、閉塞性肥大型心筋症(HOCM)と呼びます。
(HCMのうち、75%が非閉塞性、25%が閉塞性である)
閉塞性肥大型心筋症(HOCM)
HCMのうち、左室流出路狭窄があるものを閉塞性肥大型心筋症を呼びます。
左室流出路狭窄は心室中隔肥厚・僧帽弁の収縮期前方運動(SAM)によって生じます。
HCMに比べて、HOCMは症状が強いです。
またBrockenbrough現象が特徴的です。(心室期外収縮後の圧較差)
SAMはMモード心エコーで観察できます。
拘束型心筋症(RCM)
心筋の形態として、線維化または物質が浸潤した心筋を認めます。
病態生理としては、拡張障害を伴うが、心肥大は伴いません。
DCM・HCMに比べて、日本では患者数は少なく、極めて稀な疾患です。
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