【CBT試験・国試】頻出! 心臓弁膜症の種類とその病態
ど^^も。
今回は、
【CBT試験・国試】頻出! 心臓弁膜症の種類とその病態
を紹介していきたいと思います。
心臓弁膜症の名前はいくつか聞いたことがあると思います。
僧帽弁閉鎖不全症(MR)はドラマでも出てきていました。
弁膜症は長期間無症状で進行することが多いので注意が必要です。
心臓の代償機構により無症状が長く続きますが、進行し非代償期になると自覚症状が出現し、そうなると外科的治療が必要になります。
弁置換手術に用いる人工弁
生体弁
生体弁の長所は、血栓を生じにくいところです。
しかし短所もあり、耐久性に欠けます。
適応は、高齢者・妊娠出産を希望する若年女性などです。
機械弁
機械弁の長所は耐久性が良いところです。
逆に短所は、血栓を生じやすいため、抗凝固療法が必要な点です。
適応は生体弁の適応以外の患者になります。
心臓弁膜症の種類
心臓弁膜症には、弁ごとに、狭窄症と閉鎖不全症があります。
心臓の弁は、肺動脈弁・三尖弁・大動脈弁・僧帽弁の4種類がありますから、合計8種類の弁膜症が存在します。
しかしながら、ほとんどの心臓弁膜症は僧帽弁疾患・大動脈弁疾患が占めているので、他の発症はあまり見られません。
なので今回は、大動脈弁疾患・僧帽弁疾患について紹介していきます。
大動脈弁疾患
大動脈弁狭窄症(AS)
ASは大動脈弁口の狭窄により、収縮期に左室から大動脈へ駆出障害をきたす病態のことを指します。
左室は圧負荷を受けるため、左室肥大が起こります。
聴診で頸部へ放散する収縮期駆出性雑音を聴取します。
症状としては、息切れ・失神・狭心痛などが起こり、その後無治療ならば5年以内に死んでしまいます。
突然死も10〜20%に見られるので治療が必要です。
狭窄の影響が小さければ、経過観察で良いですが、影響が大きければ、大動脈弁置換術などの手術が必要です。
大動脈弁閉鎖不全症(AR)
ARは拡張期に大動脈弁が完全に閉鎖されないため、大動脈から左室へ血液が逆流する病態です。
ASと同様、圧負荷のため、左室肥大が起こります。
聴診では拡張期灌水様(逆流性)雑音が特徴的です。
またARの心音は、座位で前屈姿勢をとった時によく聴取できます。
症状としては、呼吸困難・狭心痛が見られます。
いったん心不全を生じると回復は困難で予後は不良になります。
無症状で左室拡大・機能低下がなければ経過観察で良いですが、症状がある場合などは心不全の改善・外科治療を行います。
僧帽弁疾患
僧帽弁狭窄症(MS)
MSは僧帽弁の狭窄により、拡張期の左房から左室への血液流入が障害されている病態です。
左房圧が上昇するため、肺うっ血をきたします。
聴診の特徴は拡張期ランブルです(この音は低音)。
原因はリウマチ性が多いですが、現在は減少傾向です。
心房細動(AF)を伴うことが多く、心房内での血栓形成により、全身に塞栓症をきたします。
軽症では経過観察、中等症以上では内科的・外科的治療を行います。
僧帽弁閉鎖不全症(MR)
MRは僧帽弁の閉鎖不全により、収縮期に左室から左房に向かって血液が逆流する病態です。
僧帽弁逸脱症や虚血性心疾患を原因とするものが多いです。
聴診では、心尖部における全収縮期雑音が特徴的です。
症状がある場合や、左室機能障害があれば予後不良になるため、内科的・外科的治療が必要です。
例によってこちらの参考書を元にこの記事を作りました。
またどんどん記事を追加していきます!